作家の日常は途切れず、創作が更新され続けています。
Monthly exhibiton of selected worksでは、作家にとって「いま必要な展示」、ワークス・イン・プログレスをご紹介します。
各回、1室に特集作家1名が展示し、別室に、複数作家の小品を展示します。
展示の内容は、旧作の振り返り、現在の実験的な制作、作品を補完するさまざまな資料などです。
August 2021
下出和美 Kazumi Shimode special issue
8月13日(金)~15日(日)、20日(金)~22日(日)、27日(金)~29日(日)、9月3日(金)~5日(日)各日13~19時
Room B 坂本優子、大友一世、小川しゅん一、近藤千晶、中村敦(2021年2月特集作家)
マリアノ・チン(2022年個展予定・マニラ在住)、横谷奈歩(次回、特集作家予定)
西村勇人(9月KG+参加)、酒井一貴(9月KG+参加)、呉夏枝(6月特集作家)
松井智惠(ポラロイド写真作品)ほか。
Room A 特集作家:下出和美
金沢美術工芸大学在学中より、個展やグループ展・公募展出品を重ね、現在は、金沢市にある共同スタジオ「ゆ」を拠点に活動しています。
スタジオ「ゆ」は、銭湯「大和温泉」の建物内にある共同スタジオ。
金沢美術工芸大学出身のアーティストが活動しており、温泉の脱衣所や番台、駐輪スペースなどに、スタジオメンバーの作品があります。
Monthly Exhibitionでは、新作・過去作の展示とともに、さまざまな資料により、これまでと異なる側面から作家や作品をご紹介しています。
今回は、絵画作品のエスキースともいうべき初公開コラージュ作品、スタジオ「ゆ」や日々の断片を下出が撮影した写真を展示しています。
「温泉」キャンバスに油彩/72.7×60.2cm(F20号)/2021年
June 2021
Haji Oh special issue
Room A 特集作家:呉 夏枝「小布をただよう」(展示プラン=呉夏枝、設営=松尾惠)
制作の過程でうまれる小布/サンプルは、象(かたち)になるまえのカタチ、手さぐりの痕跡である。そこから何かをすくい上げて、象を浮かび上がらせる。ひとつの作品をつくりあげると、それらは役目を終えることはなく、次の制作へとみちびいてくれる。(呉 夏枝)
Emerging from Samples of Cloth
A single piece of cloth, a constitutive part in the artistic process, contains the trace of the artist’s creative exploration, a premonition of the completed artwork yet to take form. The artist carefully selects from different cloth-samples, and thus the artwork emerges. Even after the artwork is completed, a single component piece of cloth can still inspire the artist for subsequent creative activity.-Haji Oh
Room B 神谷利男、薮内美佐子、川尻潤、坂本優子、大友一世、小川しゅん一、西村勇人、酒井一貴、近藤千晶、中村敦ほか、新作・旧作、マルチプルを展示します。8月の特集作家:下出和美の水彩画(2015年)、昨年11月の特集作家:松井智惠のポラロイド写真作品(2012年)もご覧いただけます。(順不同・一部非売品あり)
神谷利男 ”Cattle 乳牛" 2020年/242×333mm/キャンバスにアルキド樹脂絵具
坂本優子「4月21日(水)10:45 噂の日」2021年/100×148mm/アクリル、インク、紙
May 2021
Fukiko Yoshida special issue
2021年5月7日(金)~9日(日)、14日(金)~16日(日)、21日(金)~23日(日)、28日(金)~30日(日)各日13~19時
Room A 特集作家:吉田芙希子「気になるものたち」
日々描きためている自身の理想の男性像「美青年」のドローイングを元に、巨大なレリーフを制作しています。
今回、普段展示することのないドローイングや、制作に取り組む中で派生し作品化に至らなかったもの、過去作を中心に「気になるもの・気に入ったもの」を展示いたします。
制作が終えたものは、自分の欲望から派生したものであることに関わらず、私の手から離れ、あたかも私とは関係のない「もの」の顔をします。
その上で、「気になる・気に入る」の判断をするのは、私にとってとても好ましい関係と言えるのです。
(吉田芙希子)
プロフィール
今後の予定;
2021/9~ 埼玉県立近代美術館・島根県立石見美術館「美男におわす展」出展
2021/10~ 2kwgallery 西嶋みゆき・吉田芙希子 2人展
"Windy Willow's"
2015年/H1560mm×W1850mm/石粉粘土、発泡スチロール
Stoneclay,Foam polystyrene
Room B 呉夏枝、下出和美、梁蘭若、松井智惠、坂本優子、大友一世、唐仁原希、フランソワ・アルデンテ、近藤千晶、船井美佐、西村勇人、酒井一貴、小川しゅん一、中村敦の新作・旧作ほかマルチプルや書籍を展示販売します。(順不同・一部非売品あり)
April 2021
Yasunori Kinukawa special issue
2021年4月2日(金)~4日(日)、9日(金)~11日(日)、16日(金)~18日(日)、23日(金)~25日(日)各日13~19時
Room A 特集作家:衣川泰典「蒐集されたページ」
継続して制作してきたスクラップブックを起点に過去作などと、現在、積極的に取り組んでいる石版画作品とその周辺を展示します。
過去に制作されたスクラップブックには様々な蒐集されてきた印刷物が貼られ、ひとつひとつのページを針と糸で綴じ、本の形がつくられています。これらの本から多数の絵画作品も描いてきました。貼り付けられる物や、本の形は常に変化しながら継続的に制作しています。また、現在は日本で採集した石灰岩を扱った石版画作品を集中的に制作しています。採集した石を版材となるように加工し、採集した現地の風景を描いています。表現方法は大きく異なりますが、素材との接触から自身の中でイメージを反復・増幅を繰り返し、独自の方法で定着することにこだわってきました。
直接的な繋がりはみえにくいですが、作家の中にある必然的な動機と関係に着眼し、過去と現在の作品をそれぞれ選別した上で自身の仕事の再編集を試みる展覧会となればと思います。(衣川泰典)
"my little stones" 2019-2020/映像/6:58
"untiteled #21" 2002-2003 / ミクスト・メディア / 255×855×215mm / 356p
Room B 西村勇人(写真)、坂本優子(ドローイング)、ほかオンラインショップ取り扱い作品。
西村勇人「宇度墓古墳1号陪塚(大阪府岬町) 」601×762mm/2020年
坂本優子「2021年3月3日(水)六甲山を超え、こわくてたのしい絵を観に行く」
100×148mm/紙にアクリル絵具、インク
February 2021
Atushi Nakamura special issue
2021年2月19日(金)~21日(日)、26日(金)~28日(日)、3月5日(金)~7日(日)、12日(金)~14日(日)各日13~19時
Room B 船井美佐(絵画・2006年)、大友一世(油彩新作)、酒井一貴(写真)、牧野和馬(写真・写真集)、小川しゅん一(写真・陶製オブジェ)ほか、オンラインショップで取り扱い中の作品。